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【絵本と発問】小学校低学年生と読みたい!大人も楽しい絵本13冊

広報ブログ, 2015年11月11日

編集部
投稿者: 編集部

南陽市の情報を収集し、まとめ、記事化しているボランティアスタッフが投稿しています。

発問についてのコツ

発問とは、問う側が答えを分かった状態で、質問を発することです。これにより、いざというときの答えという出口がある状態でのコミュニケーションが可能になります。一方、大人価値観に導いてしまい、子どもの自主回答を尊重しにくい受け答えになりがちです。ここに気をつければ、コミュニケーションのキッカケとして、大きなツールとなるでしょう。

発問をする際には、事前にまたは都度、適度な自己開示が必要です。

実社会で例えれば、近しい実体験をしている人には悩み事を相談しやすいとか、偉そうな態度の人には何を言っても無理だと思う壁。その壁を自分から壊し、相手が心を開きやすくする作業です。

更に例えるなら、自虐的な自己紹介などがその例です。

子どもにも有効で、子どもに対する場合はさらに、ナメられる・バカにされる程度の関係性が有効に働きます。厳密に言うと、子ども集団の中でいじられ、個人間では一目置かれる状態がベストです。これについては、また別に記事をまとめます。

また、発問者から「○○だと思う!」などと断言口調でわざと間違ったことを発言するのも効果的です。反論を得られる関係性と空気感を作っておくのがコツです。反論を受けた際は、適宜導きながら、反論の正当性に納得するようなカタチで会話を終わらせてください。すると、子どもは論理的に物事を考え、対話する楽しさを覚えてきます。

それでは、絵本を介した子どもとのコミュニケーションを楽しんでください。

小学校低学年におすすめの絵本

小学校低学年とは

ここで言う小学校低学年とは、善悪の区別・協力などに大切な自制心がまだ未熟な段階としています。

自分について考える絵本

シェル・シルヴァスタイン, 翻訳:村上春樹

幼い男の子が成長し、老人になるまで、温かく見守り続ける1本の木。木は自分の全てを彼に与えてしまいます。与える行動と無償の愛が見せる美しさ、それと同時に虚無をも描いた本作は、無償の愛がなんたるかと考える村上春樹訳の世界的名作絵本です。

  • 樹と人との時間軸の違いを考える発問
    • 「老人が死んだ後、樹はどうなっただろう」
  • イベント事に樹の気持ちを考える時間を取る
    • 「このとき、樹はどんな気持ちだったかな」
    • 「私は○○と思う」などとわざと間違ったような反論が出ることを言ってみる
シェル・シルヴァスタイン, 翻訳:倉橋由美子
同じくシェル・シルヴァスタインの絵本。本作は、「自分を探す」という大きな人生の命題に対し、大きなキッカケと示唆をくれます。文字はほぼ無いですが、それでもおとなになってからも読み返したくなる原点の一冊。
  • 欠けていることはどういうことなのか?
    • 「○○くん/ちゃんは欠けている所ある?欠けているってどんなかんじかな?」
    • 「欠けてても、凸凹でもかっこいいよね」
    • 「そもそも、なにが欠けているの?体?心?」
シェル・シルヴァスタイン, 翻訳:倉橋由美子
そもそも答えは自分の中にあった。「角は丸くなる」。答えを外部に求めていた前作と、今作の答えは内外正反対。自分探しとは、求めるカタチとは。自分のあり方をどこかに「ある」ものとするか、「なる」ものとするか、考えさせられる1作。
  • 主人公と地面やその他の関係性に対して発問する
    • 「○○くん/ちゃんは削れることある?どんなとき削れるの?」
レオ・レオニ 翻訳:谷川俊太郎
レオ・レオニで有名なのはスイミーでしょうか。スイミーも感慨深い、おとなになってからも読み返したい本ですが、レオ・レオニで選ぶならぼくは「じぶんだけのいろ」。
相手によって色を変える臨機応変のカメレオン。しかし、自分の色がないことに悩みます。皆にはある色、しかし自分にはない。それは強みでもあり、自分のなさでもある。大人になっても、大人になってこそ読み返したい本です。
  • 自分の色という概念について発問する
    • 「私は青!○○くん/ちゃんは?なぜその色なの?」
  • 我慢や柔軟性について発問してみる
    • 「誰かに対して我慢したことある?そのときどう思った?」
    • 我慢した経験を開示して、子どもの反応を得る

英語への興味キッカケに効果がある絵本

アーノルド・ローベル 翻訳:三木卓
しっかりもののがまくんとおとぼけかえるくんの二人は仲良し。様々なシリーズがあるので、英語興味のキッカケとして、和訳から英語原本を本棚に揃えておくと、自然と身につくかもしれません。内容も気持ちのいい絵本です。
  • 友達について、どのような関係が友達というのか発問してみる
    • 「○○くん/ちゃんには友達いる?友達ってどんなこと?」
    • 「喧嘩した、仲直りの方法を探しているの。どうすればいい?」
  • 絵本で起こる事象について、自分ならと考える発問をする
    • 「こんなとき、○○くん/ちゃんならどうする?」

優しい気持ちの醸成や有限性を描く絵本

いとうひろし
おじいちゃんと孫、その間には「だいじょうぶ」という言葉に大きな違いがあります。
経験に伴う包容力や大きな安心感、大人になったときに気付くのかもしれません。「だいじょうぶ」と言われる機会が減ったことを。この本では、子どもの時には気づかなかった「だいじょうぶ」の温かさ、偉大さに気付きます。読んだら少し優しくなれるかもしれません。
  • おじいちゃんとの関係性を自分事にしてあげる発問をする
    • 「○○くん/ちゃんは、おじいちゃん好き?おじいちゃん頼りになる?」
  • おじいちゃんと自分の違いについて、気付くキッカケを作る
    • 「おじいちゃんと○○くん/ちゃんが違いところってどんなところ?」
  • 大丈夫ってどんなことか考える
    • 「友達が骨折れちゃったんだけど、それでも大丈夫っていうの。本当かな?」
ガブリエル・バンサン
鉛筆だけで描かれ、文章もない絵本の原点とも言える一冊。
想像力はもちろん、子どもの経験上の価値観で見えるもの。大人の経験で見えるもので違いが生じるのも、説明がない絵本のいいところ。子どもといろんな目線で話し、気付かされることもあるかもしれません。
  • 言葉はないけど、感じたことがあるかを思い返す発問をする
    • 「友達が、大丈夫っていってるのに、悲しそうだなって思ったことある?」
    • 「元気って言うけど、元気じゃないとき私はある。ある?それってどんなときかな?」
  • 動物と人間の違いを考える機会を作る
    • 「この犬はどう思ってる?○○くん/ちゃんも同じ気持になるかな?」
  • 感情にフォーカスする発問をする
    • 「私なら、飼い主に噛みつきたいほど怒るよ!○○くん/ちゃんはどう?」
佐野洋子
愛と失った苦しみを描いた本作、名作と言われますが少し大人向けかもしれません。
大人になるまで気付けなかったぼくは恋愛不適合者かも。
  • 愛着に関して気付く、振り返る発問をする
    • 「なくなったら困るものってある?なくなったらどんな気持ちになっちゃう?」
  • 死について、死に行く方・残される方の感じ方を聞いてみる
    • 「死んだらどこいっちゃうかな?好きな人がいなくなったらどう思うだろ?」

冒険心や想像力、多様性に気付く絵本

モーリス・センダック 翻訳: じんぐうてるお
いたずらばかりしていたら、ある日怒ったお母さんに閉じ込められた部屋。突然、知らない海岸に流れ着きます。
自分の欲求などが透けてみえる夢の世界、いたずらしていた自分が何を求めていたのかに気が付きます。「何のために、誰のために」を考えさせられる一本。
  • 冒険心を気付く発問をする
    • 「夢見る?どんな夢見たい?どこかに行きたいッて思ったことは?」
  • 不可侵領域、自分だけの場所、秘密の場所について聞いてみる
    • 「私、秘密の場所あるんだー」
    • 「○○くん/ちゃんだけ知っていること・場所ってある?信じていることある?」
  • いたずらの背景について聞いてみる
    • 「いたずらするときって、めちゃくちゃ怒った時だよね?」反論を待つ

多面的な感情、アフターケアが大切な絵本

高畠町出身 浜田広介
「仲間がほしい」
誰にも理解されず、バケモノ扱いされた赤鬼は、ある日青鬼さんと出会います。近しいからこそ分かり合える「仲間がほしい」ということ。それを、浜田広介は大人にとって残酷なまでに現実的な表現で描きます。
子どもであれ、気付くものはあるかもしれません。見せてあげた後に、多面的な感覚と思考をもたらすとても学び深い一冊です。
  • 友達について聞いてみる
    • 「仲がいい友達いる?喧嘩したことある?」
  • 仲間の定義を質問する
    • 「どんなとき友達になるの?」

やりたいこと・夢について考える本

加古里子
パン屋さんが、幼少期の夢だったのはいつの頃でしょう。近くに焼きたてのパン屋さんなんてなかったのに、この夢を持ったのはからすのパンやさんに触れたからかもしれません。
夢への想像力やその楽しさなどを擬似体験できる本。加古里子さんの絵本には、素敵な本が多いです。
  • 夢について聞いてみる
    • 「夢はある?それはいつ見つけたの?」
    • 「夢がないと辛いかな?」
  • 夢までの計画にフォーカスを当てる発問をする
    • 「その夢、10歳の時にはどうなってるの?」

いい感じの怖さ!高揚で演出できる絵本

古田足日
個人的には、幼少期冒険絵本No.1!
押入れという暗闇は、子どもにとって怖いものでありながら、絶好の冒険探索場所。子どもの目線では、果てしなく続くダンジョンに感じられる本作は、探求の楽しさを教えてくれます。
  • お家の中で、怖い場所があるか質問してみる
    • 「お家の中で怖い場所ってある?」
    • 「一緒に行こう、連れてって」
  • 冒険体験の有無を質問してみる
    • 「○○くん/ちゃんだけが知ってるみんなが知らないところある?」
マーシャ・ブラウン, 翻訳: せた ていじ
怖い?ちょうどいい?夜更かしする子に読むなら、こんな絵本ベスト3(当サイト調べ)に入る本作。
やぎ爪で破壊される岩などの描写が怖さを醸し出します。三匹のやぎも、怖さがあり、兄弟の協力連携だけの話ではなく、冒険要素もあり適度なワクワク感と恐怖を感じさせてくれます。
  • 兄弟姉妹を考えるキッカケの発問をする
    • 「どんなおにいちゃんなの?どんな妹なの?」
    • 「そのなかで○○くんはどんな役割?」
  • 岩側の気持ちを考えられる発問をする
    • 「お岩さん痛かったかな?」
    • 「なんで邪魔したのかな?後ろに子どもいたんじゃない?」
    • 「いじわるしたらやっつけていいかな?いいよね?」

まとめ

発問という考え方、コミュニケーションツールを使い、子どもと友好的なコミュニケーションを取れると毎日が楽しくなります。

幼少期は特に、絵本で疑似体験をすることで、大きな成長変化があります。子どもにとって、絵本上の体験は本当の世界のように感じられ、一日最大のエンターテイメントで大きな冒険でもあります。冒険するごとに変化があり、読んでるぼくらも楽しさがあります。

絵本と発問というツールで、子どもとの関係がよりよいものになれば幸いです。今度は小学校中学年高学年のご本もまとめるので、チェックよろしくお願いします。